2026/10/23
地域の学びを支える歯科医院でありたい -臨床実習、職業体験の受け入れについて-
地域の学びを支える歯科医院でありたいー職業体験と臨床実習の受け入れについてー
こんにちは。滋賀県守山市のモリタ歯科医院、院長の森田です。
先日、当院で職業体験を終えた中学生の皆さんから、お礼のお手紙が届きました。
体験を終えた後も、当院で過ごした時間を振り返り、自分の言葉で気持ちを伝えてくれたことを、とてもうれしく思っています。今回の経験が、将来のことや働くことを考える小さなきっかけになっていれば幸いです。
当院では、地元の中学生の職業体験や、歯科衛生士を目指す専門学校生の臨床実習を積極的に受け入れています。今回は、その理由と、受け入れにあたって大切にしていることをお伝えします。
中学生に、働くことと人を支える仕事を知ってほしい
中学生の職業体験は、将来の職業を決めるためだけのものではありません。
普段は患者様として訪れる歯科医院で、どのような人が働き、どのような準備や連携によって診療が成り立っているのか。その裏側に触れることにも、大きな意味があると考えています。
歯科医院の仕事には、治療の技術だけでなく、相手の話を聞くこと、不安な気持ちに気づくこと、周囲と協力することが欠かせません。また、診療を支える清掃や器具の準備など、一つひとつの仕事にも目的があります。
そうした姿を通して、「人の役に立つとはどういうことか」「責任を持って仕事をするとはどういうことか」を感じてもらえればと思っています。
将来、歯科とは異なる道に進んだとしても、この経験が人と関わるうえでの学びにつながれば、受け入れる意義は十分にあると感じています。
歯科衛生士を目指す学生には、患者様と向き合う姿勢を
歯科衛生士の専門学校生にとって、臨床実習は学校で学んだ知識や技術を、実際の診療と結びつけていく大切な機会です。
患者様は、お口の状態も、生活習慣も、治療に対する思いも、それぞれ異なります。学んだ内容をそのまま当てはめるだけではなく、目の前の患者様に合わせて考えることが求められます。
だからこそ、実習では知識や技術に加え、患者様への声のかけ方、説明の仕方、不安への配慮、スタッフ同士の連携なども学んでほしいと考えています。
「何をするか」だけでなく、「なぜ必要なのか」「患者様にとってどうなのか」を考えられる歯科衛生士へ。その成長を支えることも、地域の歯科医院が担う役割の一つだと思っています。
教えることは、私たち自身の学びにもなります
生徒さんや学生さんからの素朴な疑問に、私たちが気づかされることもあります。
日頃、当たり前のように行っていることでも、理由を言葉にして説明すると、その大切さをあらためて確認できます。また、初めて歯科の現場に触れる人にも伝わる説明を考えることは、患者様にわかりやすくお伝えする姿勢にもつながります。
受け入れは、私たちが一方的に教えるだけの時間ではなく、医院全体で学び直す機会でもあるのです。
患者様の安心とプライバシーを大切に
こうした学びは、患者様のご理解とご協力があってこそ成り立ちます。いつも温かく見守ってくださり、ありがとうございます。
一方で、教育のために患者様が不安を感じたり、気を遣われたりすることがあってはいけません。当院が何より大切にしたいのは、患者様に安心して診療を受けていただくことです。
中学生の職業体験と、専門的な教育を受けている学生の臨床実習では、目的も学習段階も異なります。それぞれに応じて見学や体験の内容を考え、安全や感染対策、個人情報の取り扱いに十分配慮することを大切にしています。
また、診療の見学や実習へのご協力については、患者様のご意向を尊重します。見学を控えてほしい場合や、気になることがある場合は、どうぞ遠慮なくスタッフへお伝えください。お申し出によって診療上の不利益が生じることはありません。
地域で、次の世代を育てていくために
地域の子どもたちが仕事や社会を知ること。そして、歯科医療を志す学生が、患者様に寄り添う医療人へと育つこと。
その歩みを身近な場所で支えられる歯科医院でありたいと、私は考えています。
いただいたお礼のお手紙は、私たちにとっても日々の励みになりました。これからも患者様への配慮を大切にしながら、地域とともに次の世代の学びを支えていきたいと思います。