2025/10/17
季節の変わり目に要注意!「食いしばり」が引き起こすお口の不調
季節の変わり目に要注意!「食いしばり」が引き起こすお口の不調
朝晩の冷え込みが身にしみる季節になりましたね。
急な気温の変化は、私たちのお口にも意外な影響を及ぼすことがあります。その一つが、無意識のうちに力が入ってしまう「食いしばり」や「歯ぎしり」です。
今回は、季節の変わり目に食いしばりや歯ぎしりが増える理由と、お口を守るための対策についてお話しします。
なぜ季節の変わり目に食いしばりが増えるの?
季節の変わり目に食いしばりが強くなったり、頻度が増えたりする主な原因は、以下の2つです。
- 気温差による「ストレス」と「自律神経の乱れ」
気温が大きく変動する時期は、体がその変化に適応しようと頑張るため、自覚がなくても大きなストレスを感じています。
このストレスによって自律神経が乱れると、睡眠の質が低下し、寝ている間の歯ぎしりや食いしばりの力が強くなると言われています。
- 「冷え」による全身の緊張
急な冷え込みにさらされると、私たちは無意識のうちに体に力を入れて寒さに耐えようとします。
特に寝ている間など、冷たい部屋で過ごすと、顎周辺の筋肉にも常に緊張が走り、食いしばりが誘発されやすくなります。
食いしばりが引き起こすお口のトラブル
強い食いしばりの力は、体重の3倍にもなると言われるほどの異常な力がかかり、お口の様々なトラブルの原因となります。
- 歯の痛み・知覚過敏:歯にヒビが入ったり、負担がかかったりすることで「噛むと痛い」「冷たいものがしみる」といった症状が出やすくなります。
- 歯のすり減り・破折:歯がすり減ったり、最悪の場合は割れてしまったりすることがあります。
- 顎の痛み・顎関節症:顎の関節や周囲の筋肉に負担がかかり、起床時の顎の疲れ、口を開けにくい、顎を動かすと「カクカク」音が鳴るなどの顎関節症の症状が悪化します。
- 歯周病の悪化:歯を支える組織に異常な力が加わることで、歯周病が重症化しやすくなります。
今すぐできる食いしばり・歯ぎしり対策
ご自身の歯を守るために、ご自宅でできる対策と、歯科医院での対策をご紹介します。
① リラックス・ストレスケア
暖かいお風呂にゆっくり浸かる、深呼吸、首や肩周りのストレッチをする。
歯科医院でかみ合わせのチェックをする。
② 冷え対策
暖かい服装やネックウォーマーなどで首元を冷やさない。
③ 意識的なコントロール
日中、上下の歯がくっついていないか定期的にチェックする。(上下の歯は本来、わずかに離れているのが正常です)
④ 就寝時の保護
歯科医院でナイトガード(マウスピース)を作製し、寝ている間の食いしばりから歯や顎を守り、負担を軽減する。
「最近、朝起きると顎が疲れている」「冷たいものがしみるようになった」など、少しでも気になる症状があれば、放置せずにお気軽にご相談ください。
当院では、患者様一人ひとりに合わせた食いしばり対策をご提案し、お口と全身の健康をサポートいたします。
季節の変わり目を快適に乗り切るためにも、早めのケアを心がけましょう!